「わたしの梅雨日記」
- Umi Yamaguchi
- 2022年7月6日
- 読了時間: 5分

関東甲信、梅雨明け早かったね。いかがお過ごしですか~
気象病や鬱病になりやすいとも言われる梅雨。私も大の苦手で、毎年、気合いを入れて迎え撃つ。どうにか日々ご自愛できるようにと、今年は日記をつけてたんだけど。想定外の短い梅雨だったので早々に終わりを迎えました。なんてこった。
そんな「わたしの梅雨日記」をまとめてみたよ。わたしの孤独が誰かの孤独を愛せたらいい、なんて欲張りを馳せて。
ひとことと言いながら、つらつら、ぐだぐだと続いてしまう性質についてはご愛嬌ということで。
※日付の順序は内容のバランスを見て変えています
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6月某日
ひどい低気圧。偏頭痛がひどくてコーヒーを我慢した。
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6月某日
地元の親友と「老後は一緒に暮らすんだから二人で起業しよう」と話した。いつも絶対に「やだ」と言われるのに、儲けるなら仲介業者、と本気っぽく言っていた。こいつに生涯ついていく。
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6月6日
関東甲信が梅雨入りした。仕事先の上司がめずらしくお礼を言ったので「ありがとうだなんて!だから梅雨になっちゃったんですね!」と皮肉を伝えたら「言ってるけどな」と呟いていた。こっちは反抗期入りした模様。
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6月某日
全然楽しくない1日になってしまう気がして、仕事帰りの電車で「あの人は帰ったら何をするかゲーム」をした。あの人は奥さんの料理をつまみながらクイズ番組をしかめ面で見てそう、とか、あの人はソリティアをしそう、とか妄想した。一人だったし、楽しくはなかった。
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6月某日
やらなくちゃいけないことが何もできなかった。よく行く公園にいたハトの眼を見て「オレンジ色なんだ」と驚いたから写真を撮った。
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6月某日
久しぶりにSakuraちんとナイトアウトをした。1軒目からBarでガーリックポテトを食す。「臭いものは美味しい」持論に共感してくれるところが好き。
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6月某日
苦しさしか考えられなくなった。もうなにも考えたくなくて、働く細胞シリーズを読んでいた。白血球が好き
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6月某日
ご飯を食べながらお気に入りのYouTubeを見ていたら、むかし脈がなくて諦めた人の作品が
紹介されていた。「ここにも出てくる!」と悲鳴を上げ後退りし、遠くから見た。
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6月某日
友達が言っていた「じゃあ自分はどうなん」という言葉がぐるぐると頭をまわってる。絶対に忘れちゃいけない問いかけだ。このグレーのベッドシーツみたいな、今日はそんな感じ。
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6月某日
切ったらトロ~ってなるオムライスが食べたくて作ってみた。全然できなかった。なんかどうしようもなかったから、ケチャップでピースマークを描いた。平和になった。
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6月某日
今日もオムライスを作った。レシピを見て作ったら昨日よりいい感じ。ケチャップで2回目の「2」を描いた。
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6月某日
今日もオムライスを作りながら、ふと、気が付いたことがある。もしかして私疲れてるのかも。ケチャップは残り少なくて、ビュフビュフするからなにも描けなかった。
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6月某日
頭がドクドクする。今月2箱目の痛み止めを買った。いちばん左上の20錠入りをおじいちゃん先生が出す。ちなみに最寄りのコンビニ、煙草番号は205番。
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6月某日
いつものように近所の友達の家に居た。水族館の話になって「そこ大きい水槽ありました?」と聞かれたから、「あった。白くて可愛いやついた、なんだっけ」と言ったら、「え……餅とか?」と返ってきた。餅は泳がないけど、泳いでみたらいいのかも。
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6月某日
カンカン照りの休日、勢いよく散歩に出た。そうしたらすぐに友達に遭遇して、なんやかんや2時間後に合流することになった。一緒にピンクの夕陽を拝む。時が停滞する。ベタな曲にも持っていかれそうになる。
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6月某日
疲れてダメな帰り道、会話をかき消すほどの大雨が降ってきたから、歌いながら歩いてみたらバレなかった。
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6月某日
友達の昼休憩に合わせて原宿に行った。テラスで真剣な話をしたけど、結局いつだって落ちどころはくだらなくて。「コオロギを飼ってそうな人あるある」とか。「100均を出禁になったらけっこうきつい」とか。ずっとずっとくだらなくて、でもずっと全力だ。
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6月某日
高校生の時に大好きだった小説を、もう一度読みたくて購入した。やっぱり今でも大好きで
悔しい。憧れは遠ざけたくなるけど、たまにそれがすごく虚しい。
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6月某日
私には何もない。と思ってしまう日は一旦寝たほうがいいことを学ぶ。
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6月某日
孤独と疎外感は別物なんだって。人間はみんな孤独だよ、と言っていた親友を思い出す。
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6月某日
なにか、私を肯定する言葉が欲しい。見当たらない。苦しくて、濁流みたいな文章をずーっと書いていた。ハッと気が付いた頃には窓の外が明るくて、鳥の鳴き声がすごく愛おしかった。
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6月某日
地元から親友が子どもを連れ泊まりに来た。一緒に昼寝をして、銭湯へ行き、納豆ご飯を食べる。横で寝息を立てる小さな宝物に、何度もブランケットを掛け直す夜、愛おしくて涙が出そうになった。光も闇も、最終的には自分で選択し身を寄せているんだと思う。だけどもし闇を選んだとしても、この光があれば怖くない。
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見返してみると、なんだか楽しそうで羨ましい。だけどなんでも笑い話にしてしまう、そういう自分が誇れるわけでもない。精進します。その一言でこの場は一旦片付けたい。
例えばだけど、私はナイーブな状態である時こそ、すらすらと感情を綴ることができる。ただ、生き抜くためには時に幸せへ浸らなければ、苦しさに息が詰まる。
でも、どうだろうね。
そうやって自分に暗示をかけているのかもしれない。
もちろんポジティブが良いということも、ネガティブが駄目だということもなくて。光も影も、良し悪しなんてない。闇を迎えることがナンセンスだなんて言ってない。
梅雨とかそういう外的要因はどうしようもなくても、結局のところ、濁流のなか舵を握る君の手には微々たる意志が反映されている。いま必要なのは渦潮か、凪の海か。
私はみんなに大丈夫だと言いたいだけ。
光か闇、喜楽か哀怒。どんな人間でありたいのか、自分に今必要なものは何か。心と理想をよく解いていけたらいい。
でもどうしようもなく辛い時は、周りを頼ってみること。
助けてくれる訳がない、うざいかも、ださいとこ見せたくない、その気持ちも超分かる。でも案外助けてくれるみたいで、世界も捨てたもんじゃないみたいで。
信じてみて。疑うのは、信じることを恐れる弱虫だ。
大丈夫。
この夏がどれだけはやく駆け抜けても。
眩しい海辺で何かを失っても、蜃気楼に行く先が歪んでも。
全部なんとかなるんだよ、きっと。
みんなも私も、大丈夫。
umi
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